ブロッコリーの栄養がすごい!スルフォラファンの効果と簡単レシピ4選

はじめに

一年を通して手に入りやすく、下ごしらえも簡単な「ブロッコリー」。

実は、たんぱく質・ビタミンC・食物繊維が豊富に含まれた“栄養のかたまり”のような野菜なんです!

特に注目したいのが、ブロッコリーに多く含まれる成分「スルフォラファン」。

この成分には、がん予防・うつ予防・認知症予防などの研究も進んでおり、今、世界中で注目が高まっています。

 

この記事では、そんなブロッコリーの栄養や効果についてわかりやすく解説しながら、

忙しい日でも手軽に作れる、簡単レシピ4選もご紹介します!

 

「健康に気をつけたいけど、料理はできるだけ時短で…」

そんな方にもぴったりの内容になっています!

 

ブロッコリーの栄養・効能

1.植物性とは思えない!ブロッコリーは“高たんぱく”野菜

ブロッコリーは、野菜の中では珍しくたんぱく質が豊富。

ゆでたブロッコリー100gあたり3.9g(食品成分データベースより)のたんぱく質が含まれています。

 

たんぱく質は、筋肉・髪・肌・ホルモンなど、体をつくる材料になる栄養素。

お肉や魚だけでなく、ブロッコリーのような野菜からもとれるのは嬉しいポイントです。

特に、「たんぱく質が不足しがち…」という女性や、トレーニング中の男性にもおすすめ!

 

2.注目成分「スルフォラファン」って?うつ予防やがん予防に期待!

ブロッコリーには「スルフォラファン」という成分が含まれています。

この成分が今、健康面でとても注目されているのをご存じでしょうか?

 

スルフォラファンとは?

 

スルフォラファンは、ブロッコリーやブロッコリースプラウトに多く含まれる天然の成分で、体の中の“守りの力”を引き出してくれる働きがあります。

 

具体的には、「Nrf2(ナーフツー)」というスイッチのような仕組みを活性化し、体の中で

 

①有害物質を無毒化する力(解毒酵素の働き)

 

②細胞をストレスから守る力(抗酸化酵素の働き)

 

 

を高めてくれるのです。

 

 

気分の落ち込みにも? スルフォラファンとうつ予防

 

最近の研究では、スルフォラファンがうつ症状の改善に役立つ可能性も報告されています。

心のストレスが続くと、脳にも炎症が起きて、気分が落ち込んだり、不安を感じやすくなったりします。

スルフォラファンは、こうした“脳の炎症”をやわらげる働きがあると考えられていて、「自然の抗うつ成分」として注目されています。

 

 

がん予防にもつながる?

 

さらに、スルフォラファンには体内の発がん性物質を解毒する力や、がん細胞の増殖を抑える働きも期待されています。

ブロッコリーは、「日々の食事でがん予防を意識したい」という方にもぴったりの食材です。

 

 

認知症予防につながる可能性も?

 

さらに最近では、スルフォラファンが「脳の健康」にも良い影響を与えるのではないかと注目されています。

 

2022年に日本で行われた研究では、軽度の記憶力の低下がある高齢者にスルフォラファンを含む食品を摂取してもらったところ、認知機能が改善したという結果が報告されました。

 

スルフォラファンは、脳の炎症や酸化ストレスをおさえる働きがあるとされており、将来的に認知症予防への活用が期待されている成分です。

 

まだ研究段階ではありますが、「毎日の食事にブロッコリーを取り入れることが、脳の健康にもつながるかも?」と考えると、うれしいですよね。

 

ちなみに、スルフォラファンは脂溶性のため、アヒージョや炒め物、サラダならドレッシングやマヨネーズをかけるなど、油と一緒にとるのがおすすめです。

 

 

3.ビタミンCと食物繊維で“腸活&免疫力”サポート!

ブロッコリーは、ビタミンCを多く含む野菜。

茹でても100gあたり55mg含まれており、これは1日のビタミンCの必要量100mgの約半分になります。

ビタミンCは水溶性なので、食べるときは軽く茹でるか、レンジで加熱すると損失が少なくおすすめです。

豊富なビタミンCがお肌の健康や免疫力アップをサポートしてくれます。

また、不溶性・水溶性の両方の食物繊維も含んでいるため、腸内環境を整えたり、便通を良くしたい人にもおすすめです◎。

 

食物繊維とは?

食物繊維には、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があります。

 

・水に溶けにくい「不溶性食物繊維」

腸を刺激して便のカサを増やし、排便を促します。

腸内環境を整え、腸の病気の予防に役立ちます。

 

・水に溶ける「水溶性食物繊維」

腸内の善玉菌のエサになったり、糖や脂肪の吸収をゆるやかにします。

糖尿病や脂質異常症の予防、改善効果が期待されます。

 

どちらもバランスよくとることで、腸の働きが整い、体の調子も整っていきます。

 

ブロッコリーをおいしく食べる!簡単レシピ4選

1.ブロッコリーとエビのガーリック炒め

【材料】(2人分)

 

ブロッコリー…1/2株

むきエビ…100g

にんにく…1かけ(みじん切り、チューブでもOK)

オリーブオイル…大さじ1

塩・こしょう…少々

レモン汁(お好みで)…少々

 

【作り方】

 

1. ブロッコリーは小房に分け、塩少々を入れた熱湯でさっとゆでる(または600Wの電子レンジで約2分加熱)。

 

2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、弱火で香りを出す。

 

3. エビを加えて中火で炒め、色が変わったらブロッコリーを加えて炒め合わせる。

 

4. 塩・こしょうで味をととのえ、仕上げにレモン汁を少し加えて完成。

 

2.ブロッコリーとゆで卵のデリ風サラダ

【材料】(2人分)

 

ブロッコリー…1/2株

ゆで卵…2個

オリーブオイル…大さじ1

粒マスタード…小さじ1

酢(またはレモン汁)…小さじ1

塩・こしょう…少々

 

【作り方】

 

1. ブロッコリーは小房に分け、600Wの電子レンジで2分ほど加熱。

 

2. ゆで卵は半分に切る。

 

3. ボウルにオリーブオイル、粒マスタード、酢(またはレモン汁)、塩・こしょうを入れて混ぜる。

 

4. ブロッコリーとゆで卵を加えてあえたら完成!

 

 

3.レンジで簡単!ブロッコリーのごまポン和え

【材料】(2人分)

 

ブロッコリー…1/2株

ポン酢…大さじ1

白いりごま…大さじ1

ごま油…小さじ1

 

【作り方】

 

1. ブロッコリーは小房に分け、耐熱容器に入れてふんわりラップをし、600Wで約2分加熱。

 

2. 余分な水分を軽く切り、ポン酢・いりごま・ごま油であえて完成。

 

 

4.ブロッコリーと鶏むね肉の中華炒め

【材料】(2人分)

 

ブロッコリー…1/2株

鶏むね肉…150g

酒…小さじ1

塩・こしょう…少々

ごま油…小さじ1

鶏ガラスープの素…小さじ1/2

しょうゆ…小さじ1

片栗粉…小さじ1(肉の下味用)

 

【作り方】

 

1. 鶏むね肉はそぎ切りにし、酒・塩・こしょう・片栗粉をもみ込んで下味をつける。

 

2. ブロッコリーは小房に分けてゆでるかレンジで600Wで2分加熱する。

 

3. フライパンにごま油を熱し、鶏肉を炒めて火が通ったらブロッコリーを加える。

 

4. 鶏ガラスープの素としょうゆを加えて炒め合わせて完成。

 

さいごに

ブロッコリーは、ただの“添え野菜”ではなくて、心と体の健康をサポートしてくれる”お守り野菜”!

スルフォラファンのような注目成分も含まれており、がんやうつ、認知機能のサポートにも期待が集まっています。

 

冷凍しておけばいつでも使いやすいブロッコリー。

ぜひ、毎日の食卓にもっと気軽に取り入れてみてくださいね!

 

 

 

 

参考文献

1) 飯田薫子,寺本あい.“きちんとわかる栄養学”.西東社.2019/2023.114,120,266
2) 文部科学省.”食品成分データベース”.2023年8月16日.食品成分データベース
3)モリス G.”PubMed(米国国立医学図書館)”.2025年7月5日.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34033171/

4)チャン Y.”MDPI – Pharmaceuticals”.2025年7月5日.
https://www.mdpi.com/1424-8247/17/6/762

5)ハン M.A.”BMJ Open”.2025年7月5日.
https://bmjopen.bmj.com/content/10/10/e037543

6)山本 洋平.”Frontiers in Aging Neuroscience”.2025年7月5日.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnagi.2022.929628/full

7)CareYayaヘルステクノロジーズ.”CareYaya公式ブログ”.2025年7月5日.
https://www.careyaya.org/resources/blog/broccoli-for-dementia-prevention

 

 

 

 

 

 

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もち元ヤングケアラー×管理栄養士
元ヤングケアラーで管理栄養士のもちです。 昔の私と同じように悩んでいる人の力になりたいと思い、ブログで私自身のヤングケアラーとしての経験を発信しています。 ヤングケアラーの存在をもっと多くの人に知ってほしいと思っています。 統合失調症の母のケアの経験と心と身体に栄養を届ける時短レシピをシェアしていきます。