あなたの心と身体に栄養を。HSPの私がみつけた五感をととのえるセルフケア術

はじめに

「自分のことを大切にするって、どうしたらいいの?」
昔の私もそう思っていました。

他人の気持ちには敏感でも、自分の感情には鈍感で、「今、私が感じていること」がわからなかったんです。

そんな私が、少しずつ自分を取り戻していくなかで出会った、セルフケアの方法を紹介します。

私が助けられた”五感を癒す”セルフケア

セルフケアをしていく中で私が大切にしてきたのは、「五感を癒す」こと。

人よりも少し敏感な分だけ、自分の五感が心地よく満たされることを意識して過ごしてきました。

たとえば――

  • 好きなものを食べること。

おいしいものを食べると、お腹だけじゃなく心も満たされていく。

心と身体は、自分が口にするものでできていく。「食べることは生きること」なんです。

だからこそ、自分の心と身体が喜ぶような食を、丁寧に選びたいです。

  • 好きな音楽を聴くこと。

心がざわざわしている時、やさしい音楽に包まれると、不思議と涙が出てきたり、呼吸が楽になったりする。

  • 好きな場所に行くこと。

私の場合は、自然がある場所や、美術館、静かなカフェ。
特別なところじゃなくても、自分が「落ち着く」と思える場所が心の避難所になってくれる。

  • 寝具や服を、自分の“好き”で揃えること。

ふかふかの布団、肌触りのいい服――それだけで1日がちょっとやさしくなる。
家の中で安心できることって、すごく大切。

こうして、耳(音楽)、舌(食事)、鼻(香り)、目(景色や色)、肌(触感)――
五感それぞれを、自分の「好き」で満たしてあげることを意識してきました。

自分のために、少しだけ手間をかけること。
それが、心を癒すことにつながっていくのだと思います。

そのほかに私が実践してよかったセルフケア

 ジャーナリング

ノートに思ったことや気持ちを書き出すだけ。

「なにがモヤモヤしているんだろう」と感じたときにやると、心が整理されて、少し楽になります。

誰かに話すように、心の中を言葉にしてあげることが大切なんだと思いました。

マインドフルネス(今ここに意識を向ける)

これは、人それぞれ自分に合ったものを取り入れるのがいいと思います。

好きなスポーツに没頭したり、瞑想や座禅をしたり…

自分の呼吸や身体の感覚に意識を向けるんです。

私は「抹茶を点てること」が、自分にとってのマインドフルネスでした。

静かに茶筅を動かしながら、立ち上る香りや音、手元の動きに意識を向けると、自然と心が落ち着いていきます。

“ちゃんとやらなきゃ”と思わなくても大丈夫。自分なりのやり方で、ただ「今」を味わうことが大切です。

 お風呂にゆっくり浸かる

実家では、時間にも気持ちにも余裕がなくて、ゆっくりお風呂に入ることができませんでした。

でも今は、好きな入浴剤を入れて、静かな音楽を流して、心と身体をじんわりほぐしています。

お風呂にゆっくりと浸かると自律神経が整い、睡眠の質が良くなる効果があります。

おかげで夜もよく眠れるようになりました。

好きな香りに包まれる時間(お香・アロマ)

お気に入りのお香を焚いて、ぼーっとする時間も、私にとっては癒しのひととき。

香りって、記憶や感情とも深くつながっていて、不思議と気持ちが落ち着くんですよね。

読書やお茶の時間のおともに、そっと添えるのもおすすめです。

 ひとり旅・カフェで読書

少しお金がかかるけれど、心が疲れているときに思い切って環境を変えるのもとても良かったです。

ひとり旅は、静かに自然の中を歩いたり、美術館めぐりをしたり、自分のペースで過ごせるのが心地よくて。

カフェで読書するだけでも、誰にも急かされずに「自分だけの時間」を過ごすことができました。

 信頼できる人に話す

心を許せる人に話すことも大切だと思いました。

でも、もし、話したくない気持ちが強かったり、話しても自分が傷つくのが怖いという気持ちがあるのなら、無理に話す必要はないと思います。

心から信頼していた人だからこそ、自分がほしい言葉をもらえなかったとき、深く傷ついてしまうんですよね。

私は、やさしい友人に恵まれて、少しずつ話すことができました。

最初は怖かったです。「理解してもらえないんじゃないか」という思いが強かったから。

それでも話してみて”自分の状況を知ってくれている人がいる”ということだけでも心が軽くなりました。

「離れる」という選択について、少しだけ。

ここまで紹介してきたセルフケアは、「自分の時間」があってこそできることかもしれません。

でも、ヤングケアラーの状況は人それぞれ。

「自分のことなんて考える余裕がないよ」と感じている人も、きっといると思います。

私自身も、ずっと母のケアと家のことに追われていて、心も体もいっぱいいっぱいでした。

そんな中で、「母を施設に入れる」という決断をして、一人暮らしを始めたことが、

やっと自分と向き合う時間をもつきっかけになりました。

もちろん、すべての人がすぐに環境を変えられるわけではないし、

「離れる」ことに強い罪悪感を感じる人もいると思います。

だけど――
自分の人生を大切にするために、「離れる」という選択が必要な時もあると、私は思います。

その決断を責める人がいたとしても、あなた自身まで、自分を責めないでほしい。

まずは、安心して相談できる場所を探してみてください。

これまでの投稿でも紹介してきた、支援先や相談窓口があります。

一歩を踏み出すのは勇気がいるけれど、頼っていいんです。助けを求めていいんです。

あなたが「自分のことも大事にしたい」と願ったとき、

手を差し伸べてくれる場所は、必ずあります。

少しずつ、自分とつながる

「自分の気持ちがわからない」
それは、これまでずっと――誰かのために、家族のために、自分を後回しにして頑張ってきた証です。

でも、もう自分のことも後回しにしなくていい。
自分の人生を生きていいんです。

すぐに“自分らしさ”なんて見つからなくても大丈夫。
少しずつ、自分が「好き」と思えるものを探して、触れて、感じて。
その小さな積み重ねが、やがて本当の自分につながっていきます。

焦らなくていい。誰かと比べなくていい。
あなたのペースで、自分を取り戻していこうね。

これまで誰かのために向けていた“敏感さ”を、今度は自分自身に向けてあげてください。
「私の心と身体は、今、どう感じてる?」
そっと問いかけて、耳を傾けてあげてね。

あなたは、あなたのままで、大切な存在です。

さいごに

最後に、伝えさせてください。

これまでのがんばりは、あなたがいちばんよく知っている。
だからこそ、自分だけは、どうか自分のいちばんの味方でいてあげてください。

あなたがいちばん、あなたを受け入れて、愛してあげてくださいね。

焦らずに、一歩ずつ。
ゆっくりでいいから、あなたのペースで、自分を大切にできますように。

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ABOUT US
もち元ヤングケアラー×管理栄養士
元ヤングケアラーで管理栄養士のもちです。 昔の私と同じように悩んでいる人の力になりたいと思い、ブログで私自身のヤングケアラーとしての経験を発信しています。 ヤングケアラーの存在をもっと多くの人に知ってほしいと思っています。 統合失調症の母のケアの経験と心と身体に栄養を届ける時短レシピをシェアしていきます。